ラーメン店商品開発研究会 第22回“麺”夢塾レポート
第22回を9月26日、27日に東京都中野区の老舗製麺会社 大成食品株式会社 本社会議室で開催。
今回も東京都内、千葉県をはじめ、青森、群馬、山梨、静岡、岐阜、愛知、三重、兵庫、岡山、鳥取など全国各地のラーメン店オーナー様、店長様にご参加いただきました。
第22回 “麺”夢塾の様子を動画でサクッとご紹介♪
⭐︎"麺"夢塾とは?
2005年に始まった大成食品株式会社のお得意様向け無料セミナー。
毎年春、秋2回、2010年からは毎年春と秋に「同内容で2日間」ずつ開講しています。
日々の営業におわれがちなラーメン店主の皆様の情報収集、研修の場、交流の場となって、ますますのご繁盛のお役にたてるよう、特別講演と新作ラーメン試食会を行っています。
まずは、大成食品株式会社 鳥居憲夫代表より、日頃のご愛顧への謝辞が。
今回の"麺"夢塾も、最近の経済動向、業界事情と、最新のラーメントレンドを踏まえてお届けします。
第一部の講演内容や第二部でご提案する新作ラーメンのレシピを、皆様のご繁盛にお役立てください、とご挨拶しました。
☆第一部は特別講演 26日のテーマは初の「味噌」!
つづいて第一部の特別講演へ。
26日は東京タケヤ販売株式会社 専務取締役 牛山様が登壇。
東京タケヤ販売株式会社は、全国1200の味噌を扱う味噌専門卸問屋として、NAKANO ブランド に認定されています。
"麺"夢塾で味噌がテーマになるのは創立11年、第22回目にして初!(^^)
身近なのに醤油以上にミステリアスな味噌についての講義の一部を動画でご紹介しますね。
米、麦、大豆。麹をつける材料の違いで香りも味もかわること。
産地によって「空気(中に漂う菌)」も違うため、同じ大豆、米、塩を使っていても、「ベツモノ」になってしまうこと。
麹の配合比率と味の関係。
「白」味噌、「赤」味噌 の定義が味噌のプロと一般消費者ではしばしば食い違っていること。
味噌の健康効果と驚異的パワー⭐︎など初耳情報の連続でした!
牛山様は、味噌ラーメンによく使われる味噌6銘柄と、非売品のスペシャルを1銘柄 を用意してくださっていました。
講義のあとは試食タイムとして、個性豊かな味噌の味を比較することに。
おなじみの味わいから、水飴入りのあまーい味噌、渋い味噌、酸っぱい味噌(@@;;
特に非売品(写真左端の黒い味噌)の独特の味わいには、皆さんぎょっとしていました。
この個性的すぎる味噌、隠し味として他の味噌に少し加えると一段と味に深み、厚みがでるとか。
ラーメンスープ用に使う味噌の種類の話、味の組み立て方の原則など、味噌のエキスパートならではの貴重なアドバイスをいただきました。
⭐︎写真左は26日に受講された皆様の名札。右上 牛山様(左)のアドバイスをせっせとメモする鳥居式らーめん塾8期生吉岡様@株式会社ふるいち(岡山県倉敷市)と11期生松波様@麺屋無双(岐阜市 写真中央)。右下は 星様@MURASAKI (東京都小金井市)
☆27日は経営コンサルタント 古田基様が登壇!
27日は国内外の外食事情に精通した経営コンサルタント 古田基様が登壇。
鳥居式らーめん塾では創立当初よりラーメン店のサービスの講義を担当してくださっています。
導入部分を動画でご覧ください。
少子高齢化による国内食市場の縮小が急激に進むなか、個人経営のラーメン店が繁盛し続けるにはどうすればいいか?
古田講師は、「マイナー メジャー」「人材育成」をキーワードに、商品開発の方向性、サービスのあり方について熱く語ってくださいました。
毎回のことですが、国内外の最新にして豊富な事例を次々に提示しての講義です。先輩経営者たちの成功談だけでなく失敗談も、貴重な教訓やヒントになります。
インバウンド景気に沸き、爆買いといわれた時期はすでに過去となりましたが…確実に全国各地で国際化が進み、多様にして細分化されたマーケットが続々誕生しています。フットワークの軽い個人店にとってはチャンス到来! 細分化されたマーケット=マイナー をねらいうつ新商品の開発がご繁盛につながります。
質疑応答の時間には、すずまん@岐阜市 えじまん@愛知県小牧市 を経営する鈴木様@鳥居式らーめん塾7期生などから質問が。
海外の成功事例をひきながら、具体的に回答してくださる古田講師でした(^^)
☆第二部は秋冬向け新商品の試食会!
つづいて福井則雄@大成食品株式会社商品開発マネージャーが登場。2016−7年 秋冬向けの新作ラーメン2品の試食会を行いました。
"麺"夢塾では毎回、トレンドと季節感を反映した限定メニューをご提案しています。
お店の通常のオペレーションをなるべく妨げないよう工夫したレシピを配布し、開発担当者の解説付きでご試食いただきます。
今回は、季節感と個性の際立つ2種の清湯 塩らーめんが登場。
写真上は、旬の魚の塩ラーメン。生の魚を使うとえてして生ぐさくなりがちです。そこを、いかにして「おいしそうな香り」の域におさめるかが鍵。
トッピングはレアチャーシューとつみれがのっていますよ。
流行のレアチャーシューの製法についても詳しく解説しました。
福井講師は簡単&安全をキーワードにレシピを開発。温度管理を厳密に行うことでおいしく安全な仕上がりになりました。
写真下は、福島鰹株式会社の新商品 さごしを使ったらーめん。
福井講師によるさごしらーめんプレゼンの様子。導入部分を動画でご紹介します。
福井講師のお隣は、つけ麺屋 ひまわり@高田馬場 河野様。毎回、中休みを利用して受講してくださっています。
<参考>
さごしについては、9月26日に記者発表が行われていました。
京都府のプレスリリース:「日本発のだし商品化!京都府産さわら煮干し使用 「京都仕込み 京さわらの旨味だし」を10月1日から発売
⭐︎福島鰹(株)が調査した、他の煮干しと比較した旨味、こくのデータグラフは要チェック!
毎日新聞記事「だし」商品化 水揚げから加工、純府内産 京都伊勢丹、舞鶴などで来月発売 /京都
⭐︎さごしのパック詰め前の写真あり。
上品な旨味と強いコクのあるさごしだしを使った新しい清湯らーめん。
味変用アイテムとして「特製味噌」がそえられていました。
トッピングは特製のワンタン。
今回のワンタンにはちょっとした隠し味が。あんの材料、隠し味的なスパイスなどを工夫することで個性を出せますね。
こちらのワンタンの皮も大成食品株式会社謹製(^^)。麺とあわせてご注文ください>お得意様各位。
なお、今回配布したレシピはあくまで「たたき台」です。
ご自分のお店にマッチしたスタイル、味つけにアレンジして新商品を完成させてくださいませ。
<会場風景>
26日の味噌の試食会は大変な盛り上がりに♪
右上 中央濃グレーのTシャツは中華そば亜熱帯 近さん@21期生。亜熱帯オリジナル味噌らーめん、イメージ中⁉︎(^^)
群馬県渋川市からお越しの らーめん伊藤商店 伊藤様(写真左上、左下左の眼鏡をかけた方) オープンから半年が経過。麺夢塾がさらなるご繁盛のお役に立ちますように!
写真左下:27日の名札。
右:福井講師の解説に真剣に聞き入る竹中様@らーめん鈴家(千葉県市川市)、鳥居式らーめん塾9期生 岡本様@麺処三鈷峰(鳥取県米子市)。
左上:左端は、5期生 奈良様@麺屋しゅはり 今回もはるばる青森から駆けつけてくださいました。
お隣の栄井様@花紋(三重県松阪市)、加藤様@三代目白兵衛(新宿区)、鈴木様@7期生と仲良くシェアしたラーメンを、うなずきながらご試食中♪
夜営業に戻られる方のために、17時でいったんお開きに。
その後も小一時間にわたって、担当者への相談や参加された方同士の語らいがなごやかに続きました。
写真:兵庫県尼崎市 ロックンビリーS1店主 嶋崎様、星様@MURASAKI が意気投合! スープ談義から水談義へ、熱く濃い会話が弾んだ模様。別れ際には記念撮影も♪
毎回、全国から研究熱心なラーメン店主様が駆けつけてくださる"麺"夢塾。商品開発に限らず、仕入れのこと、厨房設備のこと。節約ネタや人材募集やスタッフ教育のお悩みまで。お店の日々の営業で直面するさまざまな課題について情報交換できる場になっています。ショップカード、お名刺の交換が会話のきっかけ創り、ご縁創りに役立ちます。次回受講される方は、名刺入れを満タンにしてご来場くださいね(^^)
厨房をしきっていたのは、田辺製麺技能士@店舗統括、渡辺@麺彩房中野本店店長、古米@営業 のチーム大成食品(株)。新作のワンタンは近日中に麺彩房中野本店バージョンを夜限定で発売する予定とか。お楽しみに!
和だしのプロ 福島鰹株式会社東京営業所長長谷川様(写真中 右)、徳田様@鳥居式らーめん塾21期生(写真下 左)にもご協力いただきました。
今回ご提案した「さごし」はもちろん、他の和だし素材についてのご相談、お問い合わせ、大歓迎です。
"麺"夢塾が、皆様のますますのご繁盛のお役に立ちますように! と強く願いながらお見送りしました。
今回ご都合がつかなかった店主様。第23回“麺”夢塾でお待ちしております。
次回は2017年春に開催予定、詳細が決まり次第、お得意様あての封書でご案内します。
<おわり>
⭐︎大成食品株式会社の麺をご愛顧くださっているお得意様には、新作レシピを配布いたします。
ご希望の方は、営業担当までご知らせください。
※レシピの内容についてのご質問は福井@商品開発マネージャーあてにどうぞ。