第29回 らーめん店商品開発研究会"麺"夢塾 レポート
4月19、20日、「第29回 らーめん店商品開発研究会 “麺”夢塾」が本社会議室で開催されました。
3年ぶりの通常開催となった今回は、お店のご繁盛に役立つ特別講演、春夏向け新商品試食会に朝の仕込み見学と実習も追加。首都圏を中心に北は青森、南は鳥取まで全国各地から15名の店主様がご参加くださいました。
⭐︎"麺"夢塾とは? 2005年春開講。大成食品株式会社のお取引先 特に個人経営のラーメン店主様を対象に開催しているセミナー。受講料は無料です。毎回、お取引先の商品開発、業績アップに役立つ情報を提供し、ご好評いただいています。 当初は毎年春、秋に1日ずつ開催。2010年より毎年春と秋に「同内容で2日間」ずつ実施するようになりました。 2020年−22年はコロナ禍のため中止に。レシピ提案と個別相談のみ、など変則的な開催を余儀なくされました。今回は2020年春に中止されたままだった第29回の仕切り直し。3年ぶりの通常開催となりました。開会挨拶
4月19日は鳥居憲太郎社長が登壇。
4月20日は荻原取締役営業顧問がご挨拶しました。
<開会挨拶の要旨>
日頃は弊社製品をご愛顧賜りありがとうございます。本日はご多忙ななか”麺”夢塾にお集まりいただきましたことを大変嬉しく思います。
今回の講演や、ご提案メニューが皆様のご繁盛の一助となれば幸いです。商品開発だけでなく、さまざまな悩みごとも弊社の営業マン、パートナー企業の福島鰹(株)営業マンにご相談ください。
短い時間ですが、よろしくお願いいたします。
第1部特別講演 4月19日 ラーメン評論家 山本剛志さん
4月19日の講師はラーメン評論家の山本剛志さん。
テレビ、雑誌、webなど様々な媒体でラーメン情報を発信中。過去には”麺”夢塾での講演講師、鳥居式らーめん塾卒業制作の審査員も担当。毎回、繁盛店の商品開発のポイントを「食べ手のプロ」の視点から細やかにアドバイスしてくださいました。
動画は、山本さんの講演の一部。
山本剛志さんの講演風景。
講演は、訪問するお店を選ぶ基準とは、という話題からスタート。 食べ手のプロが選ぶ店の基準と一般の消費者の基準は異なるとして、最近の傾向を紹介しました。 コロナ禍を経てリモートワークが定着。定期券を使わなくなった人が増えたため、沿線にあるお店に立ち寄ることが難しくなっているという話題も提供。 新たな顧客層を開拓する必要性、訴求力ある商品開発の重要性を強調。 諸物価高騰による値上げの話題は、参加された皆さん全員の関心事。 消費者はラーメン店の値上げをどう理解しているか? 値上げのタイミングや金額はどうべきかなど。おひとりずつ、お店の状況を尋ねながら、今後の商品開発のポイント、消費者に「選ばれる店」になる手立てをアドバイスしてくださいました。 山本剛志さんは講演中から試食会閉会後まで、受講された方々のお悩み、質問に寄り添い、親身に回答してくださいました。ありがとうございます。
中華料理新三陽 白山本店@文京区の店主 山本さんからの質問には、リピーターの多い地域密着型のお店ならではのメニュー開発の悩みが寄せられました。お母様が経営する中華料理店を手伝うこともある山本さん。ご自身の経験をもとに限定メニューの開発方法、成功事例などを紹介してくださいました。
この日、山本剛志さんと名刺交換等された店主さま。各SNSでのフォロー/友達申請等 でご縁の種を育んでいってくださいね。
4月20日はラーメンYouTuber SUSURUさんが登壇!
<プロフィール>
下の画像をクリックすると、YouTubeチャンネル SUSURU TV. にジャンプします。
SUSURUさんは以前、弊社工場見学動画を配信してくださったことがあります。
今や、動画で紹介されたお店が週末、大行列になるほどの影響力をもつラーメンYouTuber SUSURUさんが、どんな基準でお店を選んでいるか? という話題から講演がスタートしました。
答えはこちらの動画でご覧ください。
豊富な取材経験をもとに、繁盛店のSNS運営方法やNGパターンの事例も紹介。既存店主様が今すぐチャレンジできる施策をアドバイスしてくださいました。
先が見えない物価高騰をうけ、多くの店主様が商品価格の改定(値上げ)をやむなくされた時期でもあり…値上げで客足が減るのではないか、と案じる店主様は多いはず。
そんな方々に向け、SUSURUさんはこんなエールを贈ってくださいました。
前出の動画 3:48からごらんください。
講演後もお時間の許す限り、店主の皆さんからの質問、相談や記念撮影に快く応じてくださいました。
FOOD RECORDS CEOの武田さん(写真右下の左)は、都内でまぜそばのテイクアウト、デリバリー専門店を開業予定。SUSURUさんの講演や質疑応答が、御繁盛のお役にたちますように!
第2部は春夏向け新商品のご提案
第2部は福井則雄商品開発アドバイザー/鳥居式らーめん塾味創り担当講師による新商品のご提案と試食会。
今回は春夏向けのつけ麺と冷やし麺の2品を提案しました。
写真は提案メニューに使用した雲上メンマと特製の辛味噌。麺と一緒に配送可能です。お問い合わせは担当営業までどうぞ。
今回、ご希望の方には朝の仕込みから見学が可能に。新商品の味の要となる2品の実習も行い、大変好評でした。
4月20日 試食会直前の厨房風景。
提案メニューの調理、提供は深澤、西河@本社営業部門が福井講師をサポート。
福島鰹(株)東京営業所からは、19日に村瀬さん@鳥居式らーめん塾23期生、20日に徳田さん@21期生がサポートしてくださいました。
新商品試食会では毎回、最新のトレンドと季節感をふまえ、訴求力に富む限定メニューをご提案しています。
福井講師は”麺”夢塾開講当初から、省力、省コストで高付加価値をめざすレシピを開発しています。
試食会ではレシピを配布するだけでなく、食材選びのポイントやアレンジ例なども詳しく紹介しています。
配布したレシピをたたき台とし、それぞれのお店の個性、ターゲットにマッチした新商品を開発してください。
<提案商品1 冷やし豚そば(ぶっかけ風)>
チャーシューを仕込んだスープを活用した短時間調理、低コストの冷たいまぜそば。岡山県倉敷市のソウルフードぶっかけうどん風にうずらの卵をのせています。麺は、つけ麺用の生地を15番の切刃使用の中太麺を使用しました。
*福井講師のプレゼンには、資料には書ききれなかった情報がたっぷり。
夏向けのチャーシュー用の肉の部位、仕込み方法、歩留まり率。コストダウンや時短のためのTIPS。スープ原価などのデータも紹介されましたよ。
<提案商品その2 完熟トマトと夏野菜のスパイシーつけ麺>
完熟トマトの旨味、酸味がきいたスパイシーなつけ汁。味の決め手は、今回希望者限定で実習したベジポタベースとスパイシー海鮮旨辛の具です。
トッピングの鶏チャーシューはボイル後にタンドリーチキン風に仕上げています。鶏のゆで汁はつけ汁の材料に。
今回使用したのはつけ麺用麺の#12。
「ひまわりさんの麺は14番ですよね。太さは違いますが同じ生地ですよ」
「そちらのお店のスープだとBrixが濃すぎてスパイスの香りが〜」
質問には素早く回答。さらに、お店ごとにおすすめのアレンジや保存方法のアドバイス提案も欠かさない福井講師です。
動画は試食会の様子。質疑応答から話題が広がり、最後は出汁の味を確かめる実習に発展していきますよ☺️
ちなみに「つけ麺屋 ひまわり」@高田馬場 さんでは、過去に”麺”夢塾で提案されたメニューをもとに開発した限定麺「胡麻冷麺」が定着。暑くなってくると常連のお客様から「今年もそろそろ胡麻がでるころ?」と言われるほどの人気メニューになっているとか。「胡麻冷麺2023ver.」、3月から初夏の陽気となった今年は4月3日から提供が始まっていますよ☺️
試食会風景スナップ
4月19日:写真左上は試食会前の休憩時間の様子。23期生で福島鰹(株)東京営業所の村瀬さん(左)は双麺@錦糸町、門前仲町、浅草橋、フーフー飯店を経営する橋本さん(中央)、フーフー飯店総料理長の西塚さん(右)と歓談。
この日は、鳥居式らーめん塾 一桁期卒業のベテラン店主の方々が多く参加してくださいました。北は青森の奈良さん@5期生 麺屋しゅはり店主。南は鳥取の岡本さん@9期生 麺処三鈷峰店主が中野で再会! 丸3年ぶりの再会を喜ぶお二人の姿をパチリ📸(写真左下)。全国の繁盛店を食べ歩いた西河@本社営業部門は奈良さんと青森ラーメン事情の情報交換中。(写真右下)
岐阜からは、鈴木さん 鳥居式らーめん塾7期生@麺屋みつる店主。山本剛志さんとの会話が弾んでいました。(写真右上 右)
双麺グループの橋本さん、フーフー飯店総料理長の西塚さんは、朝の仕込み実習から閉会まで、長時間にわたって”麺”夢塾にご参加くださいました😀。第一部講演の質問タイムや他の店主様との交流にも積極的でした。亀有の新店舗オープンのお知らせ、お待ちしています!
20日の試食会風景は試食会の動画でも紹介しています。
中華料理一番の鈴木さん(写真左下 右から2人目)は老舗中華料理店の2代目店主。”麺”夢塾初参加ながら、朝の実習から講演、試食会までご参加くださいました。
都内の大山さん(14期生 ラーメン大山家店主)、岐阜の安藤さん(25期生、麺彩家店主)、阿佐ヶ谷の村橋さん(26期生、東京ぐれっち店主)と21期生福島鰹(株)東京営業所の徳田さんと、塾卒業生が集結。近況報告や情報交換に花を咲かせていました。
大山さんは5月23日から28日まで札幌ラーメンショー2023 第2幕に出店予定。久々の地方遠征ですね☺️移動日および開催中、お天気に恵まれ、大山家ブースの前に大行列ができますように(祈)。
安藤さんのお店 麺彩家はある人々から「聖地」と呼ばれているんですって。公式Twitterにあふれるお客様の投稿がその理由を教えてくれますよ😉
らーめん塾創立準備、企画運営、厨房指導で大活躍した元麺彩房五反田店店長 新井さん@麺やしし丸@埼玉県鴻巣市。メニューに使われた調味料の銘柄選びの根拠など深く鋭い質問を連発していました。
6期生高橋さん@麺屋たち花 長野県上田市 は、午前中はテストキッチンで仕込み実習。ランチは修業先でもある麺彩房中野本店でつけそばを食べ、後輩スタッフとも交流するなど、充実した1日を過ごされたことがTwitter投稿から伺えました☺️
次回は今秋開催予定。
今回の講演、試食会の内容が、皆様のご繁盛のお役にたてば幸いです。
新商品のレシピはお取引先に配布します。ご希望の方は担当営業にお申し付けください。麺のご相談もお気軽に。
なお、レシピ内容についてのご質問は、直接福井商品開発アドバイザーあてにお願いします。
<次回予告>
次回第30回”麺”夢塾は2023年秋に開催予定。秋冬商戦に役立つ特別講演、新商品試食会を実施します。詳細が決まり次第、お取引先にご案内状をお届けします。
⚠️講演講師や店主様どうしの交流にそなえ、名刺/ショップカードをぜひお持ちください。
<おわり>