「第15回 “麺”夢塾」レポート
於:大成食品(株)本社会議室 大成食品(株)の既存店向け新商品開発研究会「“麺”夢塾」の模様をご紹介します。 ☆“麺”夢塾について
/support4-2.html ☆前回のレポート(講演はフードジャーナリスト・山路力也さん)
/tabearuki/tokubetu32.html
既存店のさらなるご繁盛をサポート(^^) “麺”夢塾、今回も大盛況!
第15回“麺”夢塾が開催された。
受講者リストには、首都圏を中心に青森、山梨、長野、岐阜、三重、大阪、鳥取などのお店がずらり。
山内「あら、名簿にお名前のない方が…(^m^)
梁川@鳥居式らーめん塾17期生「4月末に愛知県稲沢市で『RAmEn 風見鶏』を開くことになりました(^^)/ 今日は鳥居塾長、(鳥居塾味創り担当講師の)福井先生へのご挨拶もかねて、スタッフを連れてきました」
山内「おめでとうございます(^^)。
同期の山田さんも同じ頃に千葉県袖ケ浦市で開店だそうですよ」
梁川「山田さんは居抜き物件だそうですね。私は…(^o^)p」
おもむろに図面を取り出し、
梁川「大通りに面した壁に風見鶏の看板がついていまして、ここにLEDを埋めてあって…」
坂本@福島鰹(株)・鳥居塾8期生「おおっ(^o^)、夜でも目立ちますね」
同期の大澤さん@「らぁ麺 一歩(群馬県高崎市)」も加わり、「風見鶏」店主のトークがさらに熱を帯びる(^^)。
☆17期生の卒業制作発表会レポート
https://tokyo-ramen.co.jp/tabearuki/tokubetu31.html
2005年夏卒業の2期生 羽賀さん@「でれ助(長野県塩尻市)」から昨秋卒業の山岸さん@「広州市場(五反田、新宿など都内5店舗)ら17期生までが集結した今回の“麺”夢塾。
山梨の『がんちゃ』さん、高田馬場の『ひまわり』さん、錦糸町の『双麺』さん、トモス(株)さん…
常連受講生の方々も増えたこともあり、会場内は実になごやかだ。
「新作試食で胸やけが…年かな?」
「自分は腰痛持ちで…」
「○○のスープ? うちのやり方は…」
「限定メニューの麺、良かったです」
「今回はどこの店に食べに行ったの?」
「店内で撮影するお客様への対応、どうしてます?」
開会前から、同業ならではの会話が弾んでいた。
大成食品(株)鳥居代表「“麺”夢塾も8年目、開催回数はのべ21回にのぼる。(大成食品(株)の)お得意様同士、フランクに情報交換や相談ができる場になってきたね(^^)"」
山内「この場で出会ったあと、お互いのお店に食べにいったり、ネット等で連絡をとりあったり、合同でイベントを開いたり…交流が進んでいるようです。
“麺”夢塾でまかれたご縁の種。すくすく育っていますよね(^^)p」
☆鳥居式らーめん塾卒業生のお店
https://tokyo-ramen.co.jp/ramen-jyuku/sotugyousei_tenpo.html
☆「食べある記隊が行く!」に「がんちゃ」さん「ひまわり」さんも登場。今のお味は当時よりはるかに進化しています(^^)v
https://tokyo-ramen.co.jp/tabearuki/tabearuki_menu.htm
第1部はキッコーマン食品株式会社 橋岡靖隆氏による醤油講座
今回はキッコーマン食品株式会社 加工用営業本部スーパーバイザー 橋岡靖隆さんが「ラーメンと醤油」と題した講義をしてくださることに。
近年の鳥居式らーめん塾でも講義をお願いしている。
☆参考:らーめん塾での講義風景
http://tokyoramen.blog45.fc2.com/blog-entry-293.html
橋岡「らーめん塾では醤油の基本編をお話しましたが、本日はプロの方向け。ぐっと専門的、応用的内容です。皆様の商品開発に即使える情報をお伝えしますね(^^)」
と、数枚の資料が配られた。
山内「A4裏表にパワーポイント4画面分がぎっしり!…(@m@;;」
橋岡「突然ですが…ここでクイズです(^^)b
写真A、B、Cのうち、一番だしがきいていそうなラーメンはどれ?」
受講者A「B!(^o^)」
受講者B「Bですね(^.^)」
橋岡「では一番塩っぱそうなのは?
あなたが一番好きなラーメンは?
一番売れそうなラーメンはどれでしょう?(^o^)」
質問を変えながら次々と指名していく。
「塩っぱそうなラーメン」の答えは皆同じ。
「好きなラーメン」「売れそうなラーメン」の回答はばらついた。
橋岡「皆さんは今、写真を見ただけで答えましたね。ラーメンを目で味わっていたわけです(^^)b
実際にラーメンを食べるときを思い起こすと、視覚、嗅覚、聴覚、触覚…五感を駆使して味わっていることに気付くはず。
店内の雰囲気やいっしょに食べる相手などの環境も味を左右します。
味の好みは人それぞれだし…過去の経験、記憶をもとに『このラーメンならこんな味がするだろう』と予測もする…
人はおいしさを五感に加え、環境、経験などもひっくるめて脳で感じているといえます」
これを前提に、ラーメンの味創りにおける醤油の活用法を紹介していくという。
たとえば「端麗系」、「魚介のきいた濃厚豚骨」など、目標とする味を実現するにはどうしたらよいか?
橋岡「醤油の色、味、香りに着目して複数の銘柄を選び、ブレンドしましょう。イメージ通りの味を創りやすくなります。
タレに使う醤油を変えるだけですから、スープを変更するよりもはるかに簡単、スピーディー。しかも低コストで開発できます。
醤油は新商品開発の強い味方なんですよ(^^)v」
JASではこいくち、うすくちなど5つに分類されているし、原料の大豆が丸大豆か、脱し加工大豆かで風味や味、用途が変わることはらーめん塾の講義で学習ずみ(^^)
とはいえ…
橋岡さんの言う「色度」=色の濃さで分類した場合、キッコーマンとヒゲタだけでも約50種類もあるとか(@@;
山内「種類が多すぎて…ムリ(p_;)」
不安げな空気が漂う会場に、
キッコーマン食品(株)スタッフ「どうぞ!(^^)/」
試食用の醤油を並べたトレーが配られた。
ラーメン用におすすめだという業務用銘柄を色度順に並べてある。
なかには超繁盛店御用達の銘柄も。
受講者C「■■は真っ黒…□□は醤油らしからぬ淡い色だ(@@;」
受講者D「銘柄によって、香りもずいぶん違うね…(^.^)」
山内「わかった! 色の暗い醤油を使えばスープの色は濃くできるし、明るい色の銘柄なら淡い色に仕上がる。
濃い色のスープは当然塩っぱくなるということでしょ? 簡単かんたん♪(^^)」
橋岡「ふふふ…(^m^)
そんなに単純な話ではないんですよ」
たとえば、色の濃いこいくち醤油より、色の淡いうすくち醤油のほうが塩分は高い。
含まれる塩分や窒素の濃度、香りの成分比率などは、銘柄により多種多様なのだ。期待できる効果効能、向いている用途もおのずと変わってくる。
橋岡「個々の特性をよくご理解いただいた上で、上手に使い分けしていただきたいですね」
では醤油の特性とは…?
スクリーンに表やグラフが次々登場。最新の研究結果や科学的なアプローチをふまえて、醤油の特性と効能が語られた。
さらに、
橋岡「皆さん、濃度計はお持ちですか?(^^)"」
なんて話の流れから、味のブレ対策をはじめとする醤油のスーパーテクニックが続出。
※お得意様向け講演のため、中略とさせていただきますm(__)m
スープで薄めた醤油で新たな試飲実験が行われ、説明された内容を舌で確認。記憶を舌と脳に刻みつけていく…
受講者E「し、知らなかった…(@o@)」
受講者F「今の話、もう一回っ!(^人^;)」
皆、前のめりで橋岡さんの熱弁に聞き入っていた(^^)
味創りは科学。
スープの味を安定させるにはデータの計測が大切…。
橋岡さんが強調されたメッセージは、味創り担当の福井講師が日頃から語っていることとも重なる。
橋岡「最後に、再びクイズです(^^)b
スクリーンには先ほどのラーメン写真が再び表示された。
橋岡「Aのタレを作るにはどの銘柄を使いますか?」
受講者E「☆☆と★★の銘柄を組み合わせます(^^)」
橋岡「正解!(^o^)ちなみに配合比率は…」
と、タレのレシピにもふれた。
続いてB、Cのタレの作り方を質問。
指名された方々は、皆迷うことなく正解を口にしていた(^^)v
受講者G「店に戻ったらさっそく試してみよう!(^m^)」
受講者H「★★のサンプル、ありますか(^^)/"」
受講者I「全種類、くださいっ!(☆_☆)b」
醤油のことをもっと知っていただきたい。
お客様のお役にたちたい…
橋岡さんの醤油にかける熱い想いは、受講生全員にまっすぐ届いたようだ。
☆キッコーマンブランド しょうゆTOPページ
醤油の効能、活用法の基礎は公式サイトでも紹介されています(^^)
http://www.kikkoman.co.jp/kikkoman/syouyu/
第2部は春夏向け新商品試食会 1品目はヘルシーな野菜が主役!
大成食品(株)の商品開発マネージャーで鳥居式らーめん塾味創り担当の福井講師が登場。
福井「今年の夏も長く、厳しくなりそうです(^^)
夏場の集客アップに貢献できる新商品2種類をご提案させていただきます」
1品目は、最近注目の野菜を使った冷やし麺だ。
橋岡@キッコーマン食品(株)「この野菜を使ったダイエット法がテレビで紹介されて以来、弊社製のジュースが急に売れだして…既に去年の3倍以上も出ているんですよ(^^)b」
一同「なんとっ!(☆_☆)」
写真入りのレシピが全員に配られ、福井講師が解説を加える。
福井「このタレの味付けには工場直売会で販売している商品を使いました。レギュラーメニューの仕込みやオペレーションの負担になりにくいクイックメニューですね。
またあとでご紹介する新商品の味付けには、第一部で話題になった醤油を使っています。
業務用だと18リットル入りで個人店が注文するにはちょっと多すぎますよね。今、1リットルサイズでご提供できるよう、福島鰹(株)さんと準備をすすめています(^^)
来月中旬にはご案内を差し上げます。麺といっしょにご注文いただけますよ」
山内「こちらの新商品は、さっぱりしていて彩りもきれいなサラダ麺。
甘酸っぱい味は夏バテ気味の体には嬉しいはず。健康、美容効果で女性に特に好まれそうね(^^)」
試食会には、大成食品(株)のスタッフはもちろん、第一部で大活躍されたキッコーマン食品(株)の方々、福島鰹(株)の長谷川さん、坂本さん@鳥居塾8期生 も同席してくださっていた。
受講生と冷やし麺をシェアしながらの会話は、やがて質疑応答や商談に発展…
6期生・高橋@「麺屋たち花(長野県千曲市)」「そういえば、先ほどの○○計の話ですが…(^^)p」
9期生・荒井@「麺や木蓮(千葉県鎌ケ谷市)」「△△の銘柄、買いますっ(^^)/"」
13期生・辻@「福の神食堂(秋葉原)」「麺の件でちょっとご相談したいことが…(^^)」
試食会がおひらきとなっても会場のあちこちで質疑応答や商談などが繰り広げられていた。
“麺”夢塾発(^^) 「冷やし○○○」競作イベント、始めます!
福井「こちらのメニューはイベント用です。
大成食品(株)のお得意様および鳥居式らーめん塾卒業生のお店、麺彩房グループで競作しましょう。
本格的に暑くなる連休前、4月20日ごろを目標にスタートさせてください。
イベント参加店にはこの特製POPを配布します。サンプルなので現物とは多少変わるかもしれませんが…お店にさりげなく貼ってくださいね(^m^)
『らーめん店になぜこれがあるの?』と思っていただけるはず。この意外性と遊び心が話題創りに役立つでしょう(^^)b」
らーめん店らしからぬ「意外な」メニューの名は「冷やしたぬき」。
ただし、福井講師が提案するのは、あくまでも「らーめん店の冷やしたぬき」だ。
使っているのは大成食品(株)特製の全粒粉麺。色こそ蕎麦のように黒っぽいが、蕎麦粉を一切使っていない。
福井「弊社の特製全粒粉麺、たぬき、わさびを使うという条件さえ満たしていれば、価格、具、味付け等は自由です。全粒粉麺はご相談に応じて細くすることもできますよ。
たぬきは市販の揚げ玉、自家製どちらでもOK。お店独自のたぬきをのせてもいいですね(^^)b」
「蕎麦屋の冷やしたぬき」とは違う「らーめん店ならではの冷やしたぬき」の追究が大切、と福井講師は言う。
山内「なるほど…
麺は12番の極太麺を固めにゆでてある! すするというより、わしわし、かみしめて味わうタイプね。黒くて太いから田舎蕎麦のようにだけど、確かに小麦粉の香り、うまみが感じられる意外性が楽しいわ(^Q^)
動物系スープやオリジナルたぬきもらーめん店らしさが伺えて新鮮♪
わさびもこんな使い方があるなんて初めて知ったわ(^^)」
福井「今回お配りしたレシピはあくまでたたき台です。麺、スープ、揚げ玉ではない特製のたぬき、わさびの使い方を工夫してらーめん店らしさを出しましたが、あくまで私の考えにすぎません(^^)b」
「らーめん店らしさ」の定義はお店ごとに違って当然。
それこそが個性であり、今回の競作イベントの肝というわけだφ(^^)
山内「新商品の競作イベント…“麺”夢塾では初めての試みですね(^^)。
大成食品(株)のお得意様は全国各地にいらっしゃるから、郷土色豊かな冷やしたぬきが登場するかも。
近隣のお店同士が連携して『冷やしたぬきスタンプラリー』とか、『冷やしたぬき総選挙』みたいな企画が出てきたら、さらに盛り上がりそう♪(^m^)」
鳥居代表「3つの条件さえ満たせばあとは自由だから、それぞれのお店のカラーをおおいに出していただきたいね。
イベントに参加するお店は大成食品(株)のホームページで紹介する予定だ(^^)b」
早いところでは、4月20日からスタートする「冷やしたぬき 始めました」イベント。
大成食品(株)の直営店・麺彩房中野本店、五反田店、麦家@成田では、すでに着々と準備が進んでいるとか。
各店の個性あふれる「冷やしたぬき」に乞うご期待!(^^)/"