ラーメン店商品開発研究会 第25回“麺”夢塾 レポート
“麺”夢塾は、お取り引き先の売上向上に貢献したいという鳥居憲夫代表の想いから始まった無料セミナー。毎回、外部の専門家をお招きしての特別講演と新作ラーメンの試食会を行なっています。
◆最新の業界情報と新商品の提案で、お取引先の売上向上を応援!
日々の営業にお忙しいお取引先の皆様にかわり、売上向上、集客に即役立つ最新情報を厳選して提供する"麺"夢塾。
今回も東京都内、首都圏近郊はもちろん青森県、静岡県、岡山県、鳥取県など、全国各地からお取引先の皆様がご参加くださいました。
画像は”麺”夢塾出欠票。今回は例年より開催時期が遅れ、4月下旬の開催に。
◆鳥居憲夫代表の開会挨拶
まずは鳥居憲夫@大成食品株式会社代表からのご挨拶。
鳥居「本日は“麺”夢塾へのご参加、誠にありがとうございます。
今回はフードジャーナリストでラーメン評論家の山路力也さんにご講演いただきます。試食会では弊社が開発した夏向けの新商品をご提案します。夏季商戦の売上アップにお役立てください」
終盤には業界ニュースとして、HACCP(ハサップ:Hazard Analysis and Critical Control Point)の義務化に言及しました。動画をご覧ください。
<参考>
東京五輪開催を控え、食品メーカーはもちろん、飲食店にも義務化への動きが急がれるHACCP。
厚生労働省 HACCPページ ではこのように定義されています。以下引用しますね。
「HACCP とは、 食品等事業者自らが食中毒菌汚染や異物混入等の危害要因(ハザード)を把握した上で、原材料の入荷から製品の出荷に至る全工程の中で、それらの危害要因を除去又は低減させるために特に重要な工程を管理し、製品の安全性を確保しようする衛生管理の手法です」
同サイトには詳細な資料が膨大にありますが…
とりいそぎ、HACCPとは、義務化とはどういうこと?
お店ではまず何から始めればいい? という素朴な疑問に答える記事としては、
「FOODS CHANNEL」よりこちらをご一読ください。
飲食店もHACCP義務化。知っておきたい導入のメリットと衛生管理のはじめ方
◆講演講師はフードジャーナリスト山路力也さん
特別講演はフードジャーナリスト/ラーメン評論家の山路力也さん。
テレビ、雑誌、webなど様々な媒体で食の情報を発信中。ラーメンおよび店舗、イベントのプロデュース、コンサルティング実績も豊富です。昨年からは飲食店向けのオンラインサロンを開催しています。
山路さんの多彩にして精力的なお仕事ぶりは、公式サイトプロフィールページをご覧ください。
フードジャーナリスト・ラーメン評論家 山路力也オフィシャルサイト
参考:
DMMオンラインサロン「山路力也の飲食店戦略ゼミ~愛される店になる為のルール~」
動画は講演中の山路力也さん。自己紹介から講演導入部分をご紹介しています。
「愛される店になる為のルール」と題した講演の要旨は…
愛されるのは「おいしい店」ではなく「おいしそうな店」。
今やスマホで検索して店を選ぶ時代。食べてもらう前に店は選別されている。「おいしそう」と思わせる仕掛けとして、インターネットでの情報発信は必要不可欠だ。
苦手だから、と敬遠せず、まず1つ始めてみる。
すでに始めている人はSNSを増やしたり、投稿頻度を上げてみよう。
ラーメン店主はおいしさの追究を優先しがちだが、優先順位を変えよう。
お店や什器類、制服等の清潔感を高めたり、接客サービスを向上させたほうが「おいしそうな店」に早く近づける。
愛される店は店名ではなく「餃子がうまい店」「看板が派手」といった特徴で呼ばれる。
ではあなたのお店はどうか? 自店分析を急ごう。
お客さまの来店理由を分析すれば、お店の特徴がわかる。地域におけるニーズ、お店の機能、ミッションもみえてくる。
特徴に磨きをかけて強みとし、お客さまに選ばれる理由を増やすことが売上アップにつながる。
さらに、インバウンドやアレルギー、低糖質などのキーワードごとに、ラーメン店の訴求力を高めるTipsを紹介した。
この夏開業10周年を迎えるすずまん@岐阜市 店主鈴木さん(写真下 右側)。山路さんの講演に感銘を受け、ネットでの情報発信を決意しました! 山路さんは情報発信のTips、担当者や予算の目安なども紹介してくださっていましたからね(^^)
試食会では早速、荒井さん(写真左 千葉県鎌ケ谷市の麺や木蓮店主)はじめ他の店主さんたちから、お店のサイト、SNSの運用について質問していましたよ。
◆トレンドを踏まえた新作ラーメン2種をご提案!
第二部は、福井則雄 大成食品株式会社商品開発マネージャー/鳥居式らーめん塾味創り担当講師が登場。
2018年夏季商戦に向けての新商品2品の試食会を行ないました。
今年の夏も早く、長く、厳しくなりそう。
福井講師は、最新のトレンドと季節感をふまえ、訴求力に富む限定メニュー2品を開発していました。
通常のオペレーションを極力妨げず、比較的短時間でスムーズに仕込み、提供できるよう工夫されたレシピです。
写真上は、多くのお店でご採用いただいているつけ麺専用麺を使った冷やし辛味噌つけ麺。前回の夢塾でも提案した特製味噌が味の決め手。スープはシンプルな構成です。夏らしい食材、地元の食材等を使って個性的なアレンジをぜひ! 下は、全粒粉使用の細麺を使った冷やし酸辣湯麺。味付けに使った酢が今流行りのタイプです。
受講された方々には、詳細なレシピを配布しました。
福井講師からは、レシピのポイントおよび、仕込みやオペレーションを効率良く進めるためのTips、アレンジ方法などの解説が。
今回はスープ原価を抑え、薬味や香味油をふくむ「トッピング」で存分にお店の個性を出すという作戦(^^)
使った食材の名前、「ひんやり」「スパイシー」など、「そそられる」ワードをメニュー名に盛り込めば、訴求力がさらに高まりそうですよ。
福井講師によるレシピ解説から、つけ麺のトッピングに言及した部分を動画でご紹介! レアチャーシューの味、食感そのままに、安全性を追究した新作チャーシューの仕込み方法を紹介しています。
動画はレシピ解説中の福井講師。今回の製法なら、ロース肉を使ってもグラムあたりの原価はバラチャーシューと同程度におさまるとか。
山路さんのお話にあった「愛されるお店は、店名で呼ばれない」をクリアするヒントがさっそくみつかりましたね!(^^)
新作調味料やメンマで季節感、個性を演出しましょう! 競合店との差別化をはかるアレンジのヒント、Tipsも多数紹介されました。
写真上は福井講師が紹介した調味料各種。メンマの老舗 (株)富士商会さんの新作 金絲メンマ。ペットボトルには小分けした酢が入っています。受講者の皆様には、辛い香味油やトッピングを自由に試食していただきました。一番のおすすめは、発売以来話題沸騰! (株)富士商会の「デスザーサイ」(写真下)
耳かき一杯分で効果覿面、激旨辛の刻みザーサイ。このたび、80グラム入りの瓶詰タイプが登場しました。業務用大袋入りでは使い切れない、と採用をあきらめていた方には朗報ですね。
当日配布したレシピはあくまでもたたき台。
お店のコンセプト、地域性やターゲット、価格帯等をふまえて、個性あふれる2018年夏の新作を完成させてください。
写真は19日の厨房風景。パートナー企業の福島鰹(株)東京営業所の徳田さん@鳥居式らーめん塾21期生、京都本社の杉本さん@24期生が大活躍(^^)
今回ご提案した新商品のレシピはお取り引き先の方に配布します。
ご希望の方は、大成食品株式会社 営業担当までお気軽にお申し付けください。 麺のご相談も喜んで承ります!
ご紹介した調味料類、金絲メンマ、デスザーサイは、麺とあわせて発送可能です。詳細お問い合わせください。
なお、新商品のレシピ内容についてのご質問は、直接福井講師にお寄せ願います。
らーめん店商品開発研究会 “麺”夢塾。次回第26回は、2018年秋に開催。
特別講演と秋冬向け新商品のご提案予定です。
大成食品株式会社の製麺技能士謹製麺をご愛顧くださっているお取引先様には、納品時にご案内状を同梱します。
初めての方も次回の"麺"夢塾にはぜひご参加ください。お待ちしております。
<おわり>