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【副産物】M&Aがもたらすもの

M&A事例

12月は繁忙期ということもあり、M&A最新情報のコラムはお休みとなってしまいました。

年が明けてあらためてM&Aがもたらすものについて考えてみました。M&Aのメリットは過去の投稿でもたびたび触れていますが、今回は少し視点を変えることで気が付いたことがあるので、その点についてここに記しておこうと思います。

「M&Aで思わぬ発見、想定外のシナジー」

ちょうど1年前の2021年12月投稿にて、当社の描く将来像は「コンサルティングサービスを伴った製麺所」であると表明し、その文中においてコンサルティングサービスとは「お客様の課題、悩みごとを解決していくお仕事」と表現しました。多かれ少なかれコンサルティングという仕事はそういうことなのですが、今回M&Aがもたらすものについて考えたときに、問題発見力という言葉が頭をよぎりました。

問題発見力は、近年では問題解決力よりも重要視されてます。

なぜならIT技術が進んでインターネットを通じた多様な情報社会において解決の手段は数多く提供されています。一方で自分たちの持つ本当の問題に気づけないでいる、問題を発見できずにいる人たちが無数に存在しているのです。だからこそ、問題を発見する力が今まさに注目されています。しかし、この問題発見力というのはなかなかやっかいです。なぜなら人間の思考にはその立場、経験によってバイアス、フィルターがかかるようにできているからです。少し大げさな例をあげると、人は呼吸をしていますが、この呼吸の仕方に問題を感じる人はいるでしょうか、おそらく99%以上の人が問題を感じていません。持久力UPが課題のサッカー選手がいたとして呼吸の仕方に問題があるかもしれない、そこに気づけるかどうか、相当難しいように感じます。しかし、マラソン選手、あるいは呼吸器系の医療従事者であれば、その問題に気づく可能性は大きく高まります。

このように立場や経験が変わるだけで問題を発見する力が否応なく発揮されることがあります。

当社は2018年4月に株式会社八幡製麺所をM&Aによってグループ企業に招き入れました。そのときも山のように問題を発見することができています。それはそれぞれの会社にとっての当たり前が実は当たり前でなかったという気づきです。多くの人にとって問題発見力を身に付けることは一朝一夕にはできません。

しかしM&Aによって立場も経歴も異なる会社が1つになるときに、問題発見力が瞬間風速で最大化されたのです。

たくさんの問題を発見し、1つ1つ課題を解決していきました。お互いの会社が少しずつ成長していきました。事業連携だけがシナジーではありません。この問題発見という副産物は今思えば想定外のシナジーだったように捉えています。M&Aがもたらすもの、やってみなければわからない副産物がまだまだあるかもしれません。

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