2013年 年頭所感 | お役立ち情報 | 大成食品株式会社

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ニュース、その他、中野本社 | 2013.01.28

2013年 年頭所感

2013年 年頭所感

原材料高騰からデフレ終焉へ… 転換期を迎える2013年

世界経済、政治の混迷が続くなかで迎えた2013年。
日銀12月短観のデータを引用するまでもなく…景気、消費意欲とも低調のまま。
2013年はさらに値上げの年になるでしょう。
昨年は電気料金が上がり、今年は原材料費が軒並み上がります。

小麦価格は今年4月に上がり、それを受けて小麦粉の価格が6~7月にかけて上がることが確定。
国際相場がアメリカの日照りの影響で昨年8月から高騰しているからです。
小麦の価格が上がるときは穀物全体も上がるので、大豆、とうもろこしを原料にした油類。
醤油、味噌、砂糖などの調味料。飼料もあがるから当然肉類も…。
また昨年末より為替相場が円安傾向となったことも値上げに拍車をかけることに。
これにより、今年は食のデフレがようやく終焉。値上げ、インフレ傾向となる転換期になるでしょう。

数年来、原材料の値上げを売価に反映させないよう、耐え忍んで来たけれど…今回の上げ幅はさすがに大きすぎ、
弊社も今年こそは麺の値上げをお願いせざるをえません。どうかご理解ください。

値段だけでなく量の確保も、懸念材料。
寒波、干ばつ、豪雨・ハリケーン…毎年、世界のどこかで自然災害が発生していますね。
世界の穀物産地、特に我が国の主要な輸入相手国でいったん自然災害が起きれば、影響は甚大。
輸出国といっても国内需要を最優先するため、輸出にまわせる穀物量が激減するからです。

世界の穀物生産量は増加傾向にあるとはいえ、人口もその勢いを上回るスピードで増えています。
さらに、経済成長著しい新興国の肉の消費量も年々増える一方。
鶏肉1キロを生産するために、トウモロコシなどの飼料穀物が4.4キロ必要。
豚なら6.5キロ、牛は20キロにも及ぶとか(FAO「世界農業白書」1980年より)。
人が食べる穀物に加え飼料用穀物の需要も増え…地球規模の食糧獲得競争は激化する一方。
実際、近年は高級魚や小麦などは中国、インドに日本が買い負ける例が増えています。

1970年代のオイルショックの際。
小麦が前年比8割しかおろせないと製粉会社に言われたことがありました。
食糧危機は自然災害だけでなく政治、経済問題がきっかけでも起こります。
昨年の国際情勢の急変ぶりが示すように、「その時」は突然訪れるもの。
食糧危機はいつ起こっても不思議ではない、と心しておくべきでしょう。

海外調査研究事業の目的と成果

オイルショックのときのように、製粉会社から卸量の制限を宣告されたら…
前年の8割程度ならなんとかしのげても、いきなり半分にされたら…
お客様にどのように分配すべきか、悩むことになりますね。

まずはお世話になっているお得意様を優先するのが人情。
逆に、真っ先に削られるのは、ふだん買いたたいていたところ…
やはり、値段云々より、日頃の信頼関係がもっとも大切になってきます。

鳥居式らーめん塾の講義でもよく話しますが、
お客様はもちろん、取引先との「信頼関係創り」は重要なリクスマネジメントです。

弊社では、いざというときにご迷惑をかけないよう戦略的な備え、取り組みをしています。

たとえば商品開発。
実は、先述の石油ショックの際。
小麦の不足分を補うべく、でんぷんを混ぜた麺を開発してピンチをきりぬけようとしました。
幸い、そこに至るまでに危機的状況は終ったのですが…。

近い将来、もし同様の危機に直面したら、これまでに蓄積した様々な経験、ノウハウを活用して対応できる自信があります。
たとえば、毎年恒例の中国視察。
視察の成果をふまえて雑穀、米等の麺を開発、研究してきた経験は必ず役立つはずです。

※昨年の中国麺事情視察レポート
https://tokyo-ramen.co.jp/tabearuki/tokubetu30.html

小麦が不足、高騰しているときは輸入ものの大豆、とうもろこしなど他の穀類も連動しがち。
でも日本には米の在庫があります。
米を使った「おいしい」麺、「調理しやすい」麺は、単に小麦不足を補うという価値以上に魅力的な商品になり得ます。
ピンチを切り抜け、お客様の笑顔を創るための新たなチャンスに変える…有効な切り札が、弊社にはすでに数多くストックされています。
2013年も、製麺技能士資格をもつ社員とともに海外視察や研修に赴き、切り札となるノウハウ、経験値を増やし、またその質を高めてまいります。

※昨年の海外視察レポート ジャカルタ、シンガポール編
https://tokyo-ramen.co.jp/tabearuki/tokubetu28.html

現実問題、日本の少子高齢化は急激に進んでいて、らーめん市場は縮むばかり。
一方、海外の人口は増大、日式らーめんブームはますます勢いを増しています。アジアの新興国の中間層は魅力的なターゲットです。
らーめんを含む日本のフードビジネスの海外進出は今年さらに加速するでしょう。

弊社の海外調査事業は、海外市場への挑戦に備えてのこと。
弊社の強みをいかせるビジネススタイル、連携できるパートナーやタイアップの道を模索しています。
創業以来96年にわたって蓄積した製麺技術、開業支援や味創りのノウハウなどの資源をいかし、海外進出をスムーズに進めるべく準備中です。
海外での展示会への出店も検討しています。年内には厳しくても、ここ2、3年のうちには実現するでしょう。
現地のらーめん店の開業、運営支援事業も早期実現の可能性が高い。
シンガポール、インドネシアなどの東南アジアでの開業を検討しているオーナー様への味創り指導。良い通訳が確保できれば、すぐにも…といったところ。
日本から輸入すべきもの、現地で調達できるものは何か。
宗教的、文化的にタブーとされている食材はなにか…といった事前研究を行いながら、着実に歩みを進めていきます。

直営事業 さらなる進化を目指して

外食業界には昨年後半から、ようやく明るい兆しがみえてきました。
外食産業全体の市場規模が5年ぶりに前年比のプラスに転換。
32・4兆円規模と(株式会社富士経済編纂「外食産業マーケティグ便覧2012 No.3」より)なりました。
牽引しているのは、デリバリー、ケータリング分野の釜飯。そして食餌制限が必要な病者や高齢者専用食とか。
ファストフードではとんかつ、かつ丼業態の成長が目立ちました。
従来の視点とは異なる新たなターゲットに着目し、そのニーズにマッチした商品を研究、開発して成功する。
この積極的な姿勢は我々も参考にすべきでしょう。
食のデフレとはいえ、値段だけで商品を選択する消費者ばかりではないからです。
味、品質、安全性、利便性、あるいは「イベントでの体験」、「絆やつながり」を重視する層も確実にいます。

新たなターゲットへのアプローチ。
弊社の場合、昨年スタートした直売事業が該当します。
業務用生麺を、一般消費者に本社1Fおよび麺彩房中野本店隣に新設した直売店。
毎月二回開催している工場直売会、各種イベント会場で対面販売しはじめたのです。

近年、各地で工場や産地の直売事業が急成長。他業態、業種で成功している直売店、工場等を多数視察してきました。
販売商品のラインナップ、陳列方法、接客スタイル、集客術等…
おおいに刺激を受けました。
立地や工場設備の都合もあり、アイデアはたくさんあってもなかなか採用できないもどかしさこそあるものの。
弊社には弊社ならではのスタイル、魅力があり、それを磨いていこうと奮起しました。
また、どの視察先も軌道にのるまで数年~10年単位の助走期間があったとか。
「一歩一歩、焦らず、あきらめず」進めてまいります。

特に、工場直売会「大成麺市場」は、集客商品となった製麺技能士謹製限定麺の販売を核に、
ご家庭でプロの味を手軽に楽しめる調理例を提案する試食会。
将来のお得意様となるお子さま向けのキャンペーン。
まとめ買いしてくださる方、毎回ご来場くださる方などお得意様向けのキャンペーン等。
直売チーム、工場製造部の製麺技能士たちを中心に試行錯誤を重ねた成果は着実に出ています。
今年も、回を追うごとに進化していくことでしょう。

淘汰の時代に突入。 生き残るのは「本物」だけ

業界全体を見ますと、廉価ならーめんチェーンは相変わらずの人気。
一方で、気鋭の新店。こだわりの名店。地方の老舗に…電車、車等を使ってわざわざ出向く人。高価格や大行列もいとわない人も。
らーめん店、らーめんファンは二極化しています。

地域的には、関西、東北などのエリアは活気があります。
一方、都内では店の飽和状態が続いており、ブランド力のある有名店ですら、苦戦する店が出る時代になっています。
地方はともかく、こと都内に限ってはいよいよ淘汰の時代に突入しつつあるといえるでしょう。

往年のらーめんブームは去ったといわれるものの、大つけ麺博や東京ラーメンショーなどのらーめんイベントは過去最大級の集客規模に。
全国各地でらーめんイベントが開催され、いずれも盛況…。
イベントでの売価はお店での売価より高いにもかかわらず、「ここでしか食べられない一杯」を求めて、多くの人が集まったのです。
イベント出店で一躍有名店、繁盛店になったり、地域の繁盛店がイベント出店でさらに知名度を上げていく傾向も定着してきました。

不況だ、デフレだ…と外的要因を嘆くより、挑戦し、行動することです。
地道に商品力やサービス力を磨いたり、研究を進める。
自分の店ならではの強み、魅力をアピールしてお客様創りに努める。
らーめん関係のコンペやイベント、勉強会等に積極的に応募してみる…。

淘汰の時代、厳しい時代となりましたが、
「本物」ならば生き残る。
「本物」を目指して、地道な努力と挑戦を続けましょう。

たとえば、味創り、接客サービスも含め、店主としての基礎基本を身につけた人の店。
時流を読みつつも流されることなく、お客様のご満足いく一杯を真心こめて提供しているお店は、強い。

鳥居式らーめん塾で、こうした「本物」の店主たちを今年も育ててまいります。
すでに開業している店主の皆様のためには開業/運営支援事業や、商品開発研究会“麺”夢塾で支援いたします。

※鳥居式らーめん塾
https://tokyo-ramen.co.jp/ramen-jyuku/index.html

※大成食品の開業、運営支援について
https://tokyo-ramen.co.jp/support1.html

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大成食品株式会社は2013年も
本物に学び
本物を創る
そして、お客様の笑顔を創るために、
精進いたします。

どうぞ昨年同様のご支援、ご愛顧のほど
なにとぞよろしくお願いいたします。

2013年 元旦

   大成食品株式会社 代表 
               鳥居 憲夫

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